文化研究(2002/07-)  [文化研究に戻る] [イマケイTOPに戻る]
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THE JAM at the BBC 
 
2002.7.10.

海賊盤が出回るぐらいなら出しといたほうがいいか、なBBCシリーズからJAM登場。
ラジオやテレビ出演時のまったく全楽器が生なわけでもなく、かといってカラオケでも口パクでもない微妙で中途半端なやつ。

ただ、初回限定のおまけのライブ盤(THE JAM at the RAINBOW)がわたくし的には大当たり。
4枚目SettingSonsを出した後ごろの音源で、ちょうど最初の来日公演とほぼ同じ演奏曲目。
毎度のウェラー(父)による前フリ入り。日本公演では毎回「たってぇ」と起立を促してくださいました。まだ、リッチィブラックモア&レインボウ札幌公演で死人が出た事件の記憶が薄れぬ頃。

では、このおまけCDの楽曲をジャムの足跡とわたくしの思い出とともに記しておきましょう。


全曲怪説 左から楽曲名(カッコ内は邦題),収録LP,俺コメント

Girl on the Phone
(電話のあの娘)

Setting Sons(4枚目)
A-1
しょっちゅう電話してくる娘がうざい。という名曲揃いのSetting SonsのA面1曲目。A面B面が逆のアメリカ編集盤を買ってしまった俺的にはB面1曲目。
To Be Someone All Mod Cons(3枚目)
A-2
有名になって大変だったが、でも、あん時はよかったな。と落ち目になってから回想する歌。ギャラガー兄もカヴァー。
It's too Bad All Mod Cons
B-2
1番2番サビ3番だけで2分台であっさり終わるが終わるのがもったいない歌のひとつ。5枚目のBoy about Townとか。ビートルズですとAnd Your Bird Can Singとか。最近この手の歌を聴かないと思ってたらくるりがサンキューマイガールという楽曲を私が評価しないWold is mineで。
Burning Sky
(燃え上がる空)
Setting Sons
B-1
投資や経営で会いに行けなくて御免。君は小さな世界でがんばれ、な幼馴染からの嫌味な手紙全文が歌詞のすべて。A面B面が逆なアメリカ編集盤ですと、これが名曲揃いのSetting Sonsのオープニング。
Away from the Numbers
(気ままに)
In the City(1枚目)
A-5
この頃になると、1枚目からの演奏はこれぐらい。もはやIn the CityもArt Schoolも過去というほどパンク衰退。THE WHOの前身がHigh Numbersということを想起。
Smithers-Jones SEtting Sons
B-2
LP収録はストリングスアレンジだがライブ盤ではもちろんスリィピィスによる演奏。作曲及びリードヴォーカルはベースのブルース・フォクストン。平凡な会社員ジョーンズが起きてから解雇通知されるまでの月曜日の朝の出来事。
The Modern World The Modern World
(2枚目) A-1
混迷の2枚目Modern Worldのオープニング曲。憎悪と苦痛から生きることを学ぶのがモダンワールド。
Mr. Clean All Mod Cons
A-4
ケンブリッジ出のクリーンな背広のおっさん。3枚目のLPにして初めてのミディアムテンポの歌かと思いきや、レコードではこの2曲後にアコギ1本のEnglish Rose登場。
The Butterfly Collector (single) Aメロがギターアルペジオのみ、な最近のウェラーみたいな。
Private Hell Setting Sons
A-3
名曲揃いのSetting Sonsの中でもとみに陰影に溢れる名曲。孤独な老人もその子や孫たちもそれぞれ個別の地獄で生きてるわけで。
Thick as Thieves
(引き裂かれぬ仲)
Setting Sons
A-2
名曲揃いのSetting Sonsの中でもひときわ躍動感溢れる掛け合いコーラス。俺たちは何もかも盗んだ。最後は俺たちの友情までも。来日公演では冒頭1曲目だったかも。
When You're Young (single) レコードではラッパやキーボード、サウンドエフェクトなんかも入った楽しい楽曲。「ニューウェーヴ・スターには組合がない」と愚痴りながらも、そのまま訳すと多少恥ずかしいかもしれない青春ソング。
Strange Town アメリカ編集盤のSetting Sonsには収録。名曲揃い感を一層高めてくれてた。
Eton Rifles Setting Sons
B-4
シングルでも大ヒット。レコードではオルガンサウンドが印象的なるもライブにはなし。演奏終盤いつもウェラーがアンプに向かってギターを弾いてフィードバックさせたりしてる間、まじめに同じフレーズを引き続けるフォクストンの寂しげな表情がライブの見もののひとつだった。
Down in the Tube Station at Midnight All Mod Cons
B-6
右翼集会が開かれた近くの地下鉄駅でカツアゲにあって殴られて気絶。
Saturday's Kids Setting Sons
B-3
先が見えてる人々。同じように遊んで同じような生活して同じように死んでく人々で構成されているのは英国と我が国で違いありや?
All Mod Cons All Mod Cons
A-1
混迷の2枚目Modern Wrldから脱却した3枚目All Mod Consのオープニング曲。「君が時間を浪費してる間に俺の時代が来た」と。ここから6枚目Giftまで4,5年の間に凄いレコードを作り続けていろんな意味で右肩上がりのままあっさり解散。引用部の歌詞をギャラガー兄に理解してもらいたい。
David Watts All Mod Cons
A-4
キンクスのカバー。カバー曲でもSetting Sons収録の(Love is like a)Heat Waveは残念ながら未収録。こっちの方を聴きたかった。5枚目Sound Affects発表後の2度目の来日公演ではやったと思う。


おしむらくは、ドラムス、リック・バックラーが立ち上がって小型ティンパニみたいなのを叩くという数少ない見せ場があるLittle Boy Soldiersは収録されていませんねん。
デモクラシーの旗の下にネイティブを殺戮、収奪するという歌の意味合い的にテレビには乗りづらかったのかもしれませんね。

あと、25周年記念とかいって、よくわからないベスト盤も発売されてます。
これまでのSNAP!とかのベスト盤からはもれたけど、LPの中でまぁまぁ好評な歌によって構成。まったく謎ですね。が、青盤と赤盤があるのに、「1」とか題したベスト盤を売るよりかはマシかも。

下の画像は中期までのシングル曲をシングルごとに当時のジャケットデザインの紙に入れて発売されたCDボックス。これなら値打ちはあります。
さらに、70年代末のモッズスーツはズボンの丈が短かった、ということも再確認できます。

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